サッカーコラム~2014年1月:我慢を忘れたイタリア

ACミラン




かつてあのRバッジョやサビチェビッチ


ボバンにルイコスタ、カカにシェフチェンコ


Fインザーキがゴールを決め、ネスタ、マルディーニが鉄壁を誇る。




英雄を上げればキリがないほどのビッグクラブ。




そこで10番を背負うことになった本田。


日本人初の。




イタリアで10番といえばパルマでの中田ヒデが思い浮かぶ。


ペルージャで大活躍し、1年目で10点以上を決め、ローマに移籍。




カフーやトッティ、バティストゥータらスターが在籍し、モンテッラさえも控えだったあのチームで


奇跡的に(政治的に)外国人枠が拡大されたことで、中田の「伝説の試合」が生まれた。


ユーベ戦の1ゴール、1アシスト。




気迫のこもったミドルと雄叫び。




往年のセリエAは、やはりイメージ通りの固い守備と我慢、


我慢の末の爆発、という手堅い中にもプライドを感じる強さがあった。






ミラン 対 サッスーロ




格下相手の敗戦。


本田のデビューはほろ苦いものとなった。




そこには、我慢ができないミランがあった。




DFは容易に飛び込まない。


それは強くあたることを拒否し、おびえてるようにさえ見えた。


DFラインは下がり、しっかりと守るのではなくずるずると後退する。




シュートやクロスのコースは開けっ放し。


中央で跳ね返し切る強さもない。






2-0とリードしながら我慢ができない様子は


およそイタリアサッカーのイメージとはかけ離れていた。




そんな展開で何かを変えるべく本田は投入された。


懸念されたスピードのなさはやや感じたものの、


同時に投入されたモントリーボの気迫あふれるプレーで


ミランは活性化していく




個人的に、これほど前にボールを運ぶ気迫を見せたモントリーボは初めてみた。




そして本田が縦のコースに入り、いいタイミングでボールをもらう。


もらったボールはしっかりとキープして、サイドやボランチに落として動きなおす。


当たり前のプレーを繰り返すことでポゼッションは上がり、ミランは押し込めるようになった。






そしてモントリーボの縦の突破から横に受けたボールを


左足で巻くように蹴ったシュートは惜しくもポストを直撃し、この日の運は尽きた。




それでも高い打点のヘディングがあったり、


モントリーボの得点のときもダイアゴナルにしっかりと走っていたり


当たり前のプレーが目立っていた。




逆に、それだけ当たり前のプレーができない。


運動量が少ないのが今のミランだ。




往年の伝説のチームとは比べようもない。


だけど、それでもチームを勝たせることが義務付けられている。




イタリアの10番はチームがどうしようもないときにこそ


何かを魅せてきた。




それを本田が叶えることができるのか?


今後に向けて、まずはこのチームでできることは見せた。




次は「違い」と「勝利」をもたらすことが必要だ。






最後に、、、




ミランが真に輝くためにはもちろんDFラインの強化も必要だが、


前からの連動したプレスも必要だろう。




その強さは本田でもまだ足りない。


カカ、ロビーニョに至ってはプレスに行く余力もない。




ビルサ、ポーリあたりをうまく使うこと。


そしてNデヨングがなぜか守備力が落ちているのが気になるが、


それでも彼の守備力、ボール奪取力を最大限に生かすようにプレスをすること。




3ボランチだが、


デヨング、モントリーボ、クリスタンテでは非常に守備が不安だ。




守備専用のデヨングでさえあの動きなので、もう一人守備に強みのあるボランチを起用する。


パスだしは、今日の出来が続くならモントリーボにピルロの役割を期待する。




そしてトップ(バロテッリとカカしかいないだろうが)をうまく使って本田と3人で速攻。


攻めきる形を作る。




今のミランはサイドバックの攻め上がりが魅力ではあるが、


サイドがSBだけなので突破しきれないのと、そこまで精度があるクロスが上がらない。


SBが上がるまで待って、全員でせめて、そのおかげで容易にカウンターを食らって失点している。




で、あれば、まずは速攻の形をしっかりと作って、2,3人でシュートまで行ける連携を作ってほしい。




また、キープするときは無理にSBが上がりっぱなしにならず


守備に対して我慢する。




そうすれば、ひとまずは今のセリエAならばそこまで負けないのではないか。


とりあえず、今後が楽しみだが、不安でもあるミランの初戦となった。





※ この記事は、2014年1月14日にアメブロ「虚言」で書いたものを移しました。

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