日本 VS オランダ 南アW杯 第2戦
日本 VS オランダ (0-1) W杯南アフリカ大会 第2戦
■前置き
初戦のカメルーン戦を勝利して意気上がる日本。
対するオランダも手堅くデンマークに勝利して望む一戦。
お互い勝てば決勝T進出が大きく近づくが、負けると痛い。
ちなみにこの前の年、日本はオランダ相手の親善試合で
いけいけの攻撃パスサッカーで、後半に失速しあえなく敗北している。
■スタメン
川島
長友 田中 中澤 駒野
阿部
遠藤 長谷部
大久保 松井
本田
■前半
今日もホンダの1トップの日本。
早目にロングボールを放り込むが、オランダのプレスはカメルーンの比ではなかった。
本田がキープできずに攻撃の形を作れない。
対するオランダのほうも阿部を増やして3ボランチで、常に4-3のラインを組む日本を攻めあぐねる。
さらに両サイドの松井、大久保の運動量が異常。
攻守に走りまくり、常に日本は数的優位を保つ。
このサッカーが退廃的や後退したと揶揄するのは間違い。
少なくとも「勝つために!」という意思のもとに統一され、連動した動きは素晴らしかった。
このサッカーに未来がないのなら、イタリアはとうに消えさってる。
消えないのは歴史が証明。
前半は様子見ながらも大久保、松井、長谷部の運動量のおかげで
たまにシュートまでいけるシーンも作る。
それでもオランダが圧倒的にボールをキープした前半ではあった。
だが、キープ率ほどに責められてる印象はない。
お互い牽制しながら後半へ・・
■後半
ギアを1段あげてきたオランダ。
手っ取り早くファンペルシを狙うシンプルな攻撃が増える。
中央で何とか跳ね返す日本。
中澤と田中の2枚いるのは大きい。
そんな中、放り込んだこぼれ球をファンペルシが落として
無理な体勢ながらスナイデルにつなぐ。
後方にいたスナイデルはややずれたボールに対して
無理やり体をひねってニアにけりこむ。
ペナルティエリアの外から放たれたボールは美しい無回転の軌道で
川島の手をはじいてゴールへ!
オランダが先制した。
その後日本は反撃を試みるも、頼みの本田はオランダに知れ渡っているため
かなりのマークを受ける。
そこで躍動したのが大久保と松井。
2人の献身性に加え、時折見せる技術の高さ。
とくに大久保はシュートまでいく!という強い意志を見せ、
何度かドリブル突破から無理な体勢ながらもシュートまで持ち込む。
彼らが、テクニシャンタイプだった若手のころから
今の姿は想像できない。
とはいえ、最後の精度がやはり少し足りない日本。
日本は中村に、岡崎、玉田と攻撃の選手を次々に投入。
田中も前線まで上がっての攻めを見せる。
オランダはそんな日本にカウンターを仕掛け、
アフェライが抜け出して GKと1対1のシーン!
これは川島がファインセーブを見せた。
思えばここで失点しなかったことは素晴らしい。
0-2と0-1は雲泥の差。
そして日本は早い放り込みから田中が落として岡崎!
この試合で初めてDFラインの裏に抜けだしたシーン。
しかし岡崎のシュートは無常にもゴールのはるか上空へ…
GKさえ交わせばゴールというシーンで焦りが出たか・・・
中村のセットプレーも生かせず、日本はじょじょに沈黙。
それでもさいごの反撃の牙は見せたものの、0-1で終了。
オランダはさすがに勝ち切った、という試合。
■選手総評
川島 6.5 ゴールは手に触れたとはいえ仕方ないか。それよりも後半の2本のファインセーブをほめたい。
駒野 6.0 得意の攻め上がりは見せれなかったが終始無難な守備。
中澤 6.0 空中戦で優位に立ち続けた。安定した高さを披露
田中 6.5 失点はやや不運も。後半は攻守に動き回り何とか試合を動かそうと奮闘した。
長友 6.5 前半はファンペルシ、後半は途中出場のエリアを完全に黙らせた。しぶとい守備は特筆。
阿部 6.5 相変わらず守備のMVP。アンカーとして出色の出来。
遠藤 5.5 やや疲れが見えたか。前線がキープできないため得意の縦パスはやや影をひそめた。
長谷部 6.0 攻守に運動量豊富なプレー。攻め手が足りないときに確実にフォローを見せた。
大久保 7.0 攻撃のアクセントに。彼のドリブルがなければ攻撃は始らなかった。
松井 6.5 大久保同様攻守に活躍。もう少し見たかったが戦術上仕方ない部分も。
本田 5.0 今日は「彼の日」ではなかった。オランダに研究されマークされたのは恐怖の証。
―
岡崎 5.5 動き出しの良さは見せた。唯一のチャンスに蹴り上げたボールは彼の限界か。
中村 4.0 一人蚊帳の外。ゆったりとした優雅なパスを目指したが周囲とかみ合わず、プレスの餌食に。
玉田 4.5 交代でインパクトを残せず。
■総括
オランダ相手であるならば0-1は最低限の結果を得たといっていい。
おかげで次は引き分けでOKとなった。
監督の交代策も勇気ある選択。
直前までエースだった中村の凋落が空しい。
層の薄さは露呈したものの、しっかりとした守備から入り、
相手の強みを長友で消して、相手の弱みを大久保、松井が徹底的に突く。
そのサッカーは強国オランダも嫌がるほどであった。
守備的と揶揄されることが多い試合ではあるかもしれないが
十分に胸を晴れる内容と結果だろう。
少なくとも、この試合に感動はあった。
誰もが勝ちたいと戦い、戦いきったうえでオランダのほうが上だった。
ワールドクラスのシュートは真剣に本気で勝利を目指した日本へのお礼かもしれない。
死力をつくして策を尽くしても勝てない。
これこそが、まさにワールドカップなのだろう。
それでも「最小失点での負け」は十分な結果。
次戦に、自国開催以外での初の決勝T進出を賭ける。
そんな戦いに挑める彼らを誇りに思おう。
※ この記事は、2010年6月18日にアメブロ「虚言」で書いたものを移しました。
